妊娠中の不安な時に支えてくれた元彼

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私は、大学を卒業してすぐ、妊娠に気づきました。

彼は社会人だったので、すぐに結婚というはこびになりました。
彼のことは好きだったので、結婚することは決していやではありませんでした。
しかし、「本当にこの人と結婚してしまうのか」そう考えたとき、結婚、出産が、人生のひとつの「終わり」のような気がしてなりませんでした。

彼は、確かに結婚しようと言ってくれましたが、まだ父親になるという自覚もなく、当然すぐには暮らし始めることはできないので、独身の感覚が強く、いつも遊びまわっていました。
私は、家族に相談できないまま不安に毎日を過ごしていました。

そんな時、たまたま元彼から連絡があり、会うことにしました。
彼に妊娠、結婚の相談をすると、「…本当に産むの？その人と家庭を築いて幸せになれるの？」と言ってきました。
私は俯くことしかできませんでした。

彼は、私の隣に座ると、お腹をなでて「この子の父親が、俺だったら、絶対にお前も子供も泣かせたりしないのに」と言ってくれました。

付き合っていた当時の、優しかった彼への想いが一気に溢れ出てきました。
それから結婚するまでの３ヶ月の間、毎週のように元彼に会っていました。
赤ちゃんがお腹にいたので完全にプラトニックな関係でしたが、想いを止めることができませんでした。

結婚式をあげて、主人と一緒に暮らすようになってからは、たまにメールをする関係ですが会ってはいません。
様々な境遇による「吊り橋効果」で元彼に気持ちが戻っていたことは自分でも分かっています。
今は、主人とこどもと、幸せな家庭があるので、「選択は間違っていなかった」と思っています。

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